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夜明けのすべてのritsukoのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
3.0
三宅監督は、前作の「ケイコ目を澄ませて」がダントツでよかっただけに今回はこちらの点数で。(期待しすぎてしまいました)他の作品と比べるのも良くないし、期待してみた自分も悪いのですが…。PMS症状は私も結構悩まされており年々酷くなっているので主人公の気持ちもわかるくらい。ただ描き方の演技が少し過剰であるなと感じ、関わり方も乱暴で他人を巻き込みすぎてしまっていないだろうか?(原作未読のため原作がそうである可能性も高い)と疑問が残った。もちろんイライラすることもあるしコントロールできず人間関係がうまくいかないことも男性や世の中にもっと伝わるといいなとは思うこともあるけれど、繰り返す行動に見ていて恥ずかしくなってしまった。自身はうまくコントロールできないことに悩み病院にも通い、ピルも飲めないという大変な状況だけれどあまり改善されている様子もなく、結局何がいいたいのかよくわからなかった。パニック障がいやPMS、その他目に見えない精神的な病は世の中にたくさんある。それ以外にも大切なひとの死や別れなど心の傷はそれぞれある。しかし社会の中で忙しなく時にはロボットのように生きていかねばならない私たちは、互いにどのように優しく思いやりを交換することができるのか。差し入れやお守り、自転車、理解のための読書や努力など。相手のためを想って時間をつかう。こんなことが当たり前にみんなできるようになればいいね。ただ過剰な差し入れは気を遣わせるし、台詞の中にもあったけれど義務のようになってしまってはなんだかおかしい。まずは自身をいちばんに大切にして、少し余裕があるときに周りのいちばん近くにいるひとのために何かできることはないか一人一人が考えるべき。時々笑いもあるシーンがすきでした。
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