あきねえ

俺たちは天使じゃないのあきねえのネタバレレビュー・内容・結末

俺たちは天使じゃない(1955年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ハンフリー・ボガートを観るのは実は初めて。モロッコ旅行の前にカサブランカを履修しなかったので、そのままになっていた。(ロマンスものはあまり得意ではなく…)本作はコメディ。王道コメディ。クリスマスものらしく、なんとなくほっこりする。

人の死が軽いタッチ描かれているのは、時代かもしれない。今だともっと重くなりそう。軽やかで、なんだか爽やか。犯罪者が、もちろん犯罪を犯したんだけど、良いやつだなってなった。彼らは悪人じゃなくて、ただ社会が合わなかっただけなんだろうな。
何より、ヒロインの少女を見る眼差しが優しい。そして、自分たちとは絶対に合わないことがわかってる、ところが、少し切ない。彼女のために、改心するとか、頑張るとかじゃない。世界が違うんだ、と、どこか諦めている彼らの描き方は、時代ながらなんじゃないかな。

若い少女と、将来有望な船医の青臭い可愛さを、親のような気持ちで眺められる年に自分もなったのだなぁ。誰かの幸せを願えるって幸せですよね。
あきねえ

あきねえ