試写にてひと足早く鑑賞させていただきました。
余裕で今年ベスト…最高の一本です。
こんな男2:女1の三角関係映画初めて見た…表面だけ見ていれば確かにありがちな三角関係。だけど、3人の『関係性』を深掘りする時、「あれ？こいつら、何かが違うぞ」と。序盤からちゃんと「あれ？」を突っ込んできてくれるから、最後まで見るともはや「よっしゃー！！」という気分にすらなる。ラストシーンのアガり方が異常で、興奮して笑い泣きしてしまった（笑）
そして、劇伴がかなりイケイケでゲームっぽい趣。伸るか反るか的な「テニス」とマッチしていてかっこいい。劇伴が切り替わり「テニス」の試合を見るモードに引き戻してくる落差にメリハリがあって楽しい。現在と過去を行ったり来たりする構成だが、飽きずにのめり込んでしまう。
カメラワークも斬新で、一体どんなふうに撮ったんだというシーンも多数。ラストシーンは何度でも見たい気持ちよさ。
男2人に対する女性がゼンデイヤということもあり、強い印象。この手のお話は、みんな結局全てを失ってしまうんじゃ…？と心配してしまいますが、論点はそこじゃないのです。つまり、テニスの勝敗という小さいことが問題でもない。さらにいうと、恋愛を超えたところにある。凝り固まった規範からの解放も感じられたような気がする。
一歩間違えばドロドロ恋愛劇にしか見えないお話をこんなにも元気に、イケイケにやってくれるとは。
グァダニーノ監督というとエモーショナルな映画のイメージでしたが、今作を見てシンプルに驚きました。次回作も楽しみ！！！
