ShuheiTakahashi

AIR/エアのShuheiTakahashiのレビュー・感想・評価

AIR/エア(2023年製作の映画)
4.3
いやあーこういう話大好きなんです。
好きなシーンたくさんありました。
ソニーがマイケル・ジョーダンの母親を訪ねて、話すシーン。
ハワードがソニーを信じるというシーン。
NBAの規定を破ろう、罰金を払おうと話すシーン。
深夜の4人のミーティング。
そしてソニーのスピーチ。
フィルがジョーダンとの契約を決めるシーン。
否が応でも熱くなってしまう。
ルールや常識を破ってこそ、歴史が生まれる。

知っている歴史だと、展開が想像されてしまうというか、結果がわかっている状態で観られてしまう。
けれど描き方ひとつで魅力的に変わる。
ソニーが苦悩し奮闘する姿、そしてソニーを信じる仲間たちの存在。
そして会話が面白い。
役者さんたちが凄い。
空気をつくる力。
ただの会話に、台詞に、説得力を持たせてしまう。

ニヤニヤしながら、吹き出すシーンもありつつ、熱くなる、やる気が出る。


常識を疑い、自分を信じる力を持ち続けること。


夜中に作業ってやっぱ良いよね。
自ら進んで泊まり込みって青春だなあ。

ジョーダン母デロリスの強さ。

時折さしこまれる現実のマイケルジョーダン。
歴史を知っているからこそ、ソニーの言葉、デロリスの言葉に意味が生まれる。

あとはエアジョーダンが美しい。
どれだけの覚悟と勇気と挑戦と信頼によって生まれた一足。




そして音楽が良い。
極限まで音楽を減らした映画も大好きだが、こういったポップス、ロックガンガンの映画もたまらなく好き。
テンション上がってしまう。
会話が主体だけど、飽きない。


そしてジョーダン役の人を映さないというのも潔くて好き。
この話の主人公はジョーダンであってジョーダンではない。
ただの靴だ。

ただやるだけ。
ShuheiTakahashi

ShuheiTakahashi