ダビング精神
〈ちょっと危ない映像もセレクトして放映するテレビ局の社長・マックス。彼は盗聴した電波から『ビデオドローム』という名の拷問映像を目撃する。
これが記録されたビデオテープに、肉体諸共 蝕まれていると気づいた彼は…〉
果たして自分は事実を握っているのか。暗喩・示唆に満ちたボディ・ホラー。
デヴィッド・クローネンバーグ監督作は初レビュー、4K・ディレクターズカット版[R18+]での再上映となる。特別料金で学生500円(一般は1200円)だったのありがたいね
薄皮一枚隔てた現実、アウトサイダーとしての選択。
ビデオによる洗脳/扇動というテーマはビデオテープが廃れ、インターネット動画・SNS主流の現代でも共通する要素。マックスのお腹に空いてしまうアレやブラウン管の膨張ほどフェティッシュでまさに幻覚ってものはない。ゴアもしょっちゅうある訳では無いものの、大変インパクトのある画が提供される。
官能的でハチャメチャで、ほぼ訳は分からず言葉にも表し難い。
ただ"哲学"があるのみ───