MasaichiYaguchi

セフレの品格(プライド) 初恋のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

3.8
湊よりこさんの人気レディースコミック「セフレの品格(プライド)」シリーズを、行平あい佳さんと青柳翔さんがW主演で務城定秀夫監督が実写映画化した2部作の第1部「初恋」は、一般人が抱く結婚、妊娠、一家団らんという幸せの形に対し、「セフレ」をモチーフに新しい幸せの「定義」を我々に問い掛ける。
一人で娘を育てるバツ2の36歳の森村抄子は派遣社員として働いている。
高校の同窓会に参加した彼女は、自身の離婚歴を同級生たちにからかわれ、息苦しさを感じていた。
そんな彼女を連れ出してくれたのは、産婦人科医になった初恋相手・北田一樹だった。
彼に誘われるままホテルで身体を重ねた抄子は、これまで感じたことのない快感を知る。
一樹から「セフレ」として身体だけの関係を楽しもうと提案された抄子は反感を抱きながらも、彼との一夜を忘れられず深みに嵌まっていく。
この作品を観ていると、登場人物たちが繰り広げる刹那的な愛にむせ返るが、そこには退廃的な人間の欲と憂いと羞恥心が入り混じった哀しさがあるような気がする。
8月4日から後編「セフレの品格(プライド) 決意」が公開されるが、果たしてどのようなエロスの世界が描かれるのか楽しみです。