柚月裕子さんによる警察ミステリー小説を杉咲花さん主演で映画化した本作は、県警の広報職員が、親友の変死事件の謎を独自に調査する中で、我々を震撼させる事件の真相と公安警察の存在が明らかになっていく。
度重重なるストーカー被害を受けていた愛知県平井市在住の女子大生が、神社の長男に殺害された。
女子大生からの被害届の受理を先延ばしにした警察が、その間に慰安旅行に行っていたことが地元新聞のスクープ記事で明らかになってしまう。
県警広報広聴課の森口泉は、親友の新聞記者・津村千佳が記事にしたと疑うが、身の潔白を証明しようとした千佳は一週間後に変死体で発見される。
後悔の念に突き動かされた泉は、県警広報広聴課に勤務する事務方で捜査する立場にないにも拘わらず、千佳を殺した犯人を自らの手で捕まえることを誓い、独自に捜査を始める。
しかし“捜査権のない” 泉は当該事件の資料に触れることすら容易ではなく、捜査行為は職務を完全に逸脱している。
更には刑事だけでなく公安にも立ち向かうことになるが、「絶対に諦めない」という彼女の強固な姿勢が周囲の人々を“変えていく”。
この彼女の追求が予想だにしない事象へと繋がり、背筋が寒くなるような“真相”を炙り出すことになる。
