泳ぐたいやき

アリーテ姫の泳ぐたいやきのレビュー・感想・評価

アリーテ姫(2000年製作の映画)
4.3
片渕監督作品特集オールナイト@京都みなみ

経験から、オールナイト2本目は睡魔に襲われること必須!と不安だったのですが、杞憂でした。最後まで集中力尽きることなく、見入りました。
アリーテ姫が自我に目覚め、自立する様を、ゆっくりと丁寧に描かれてました。

魔法使いとアリーテ姫は、ある意味似た者同士というか。自分で自分に呪いをかけているようでしたね。立場的にしろ物理的にしろ、自分でどこか限界を決めて周囲から閉ざしているような。
だからこそ今一度、内の自分の声に耳を傾け、周りに気づき世界を慈しみ愛し、自力で一歩踏み出すアリーテ姫の解放には、涙が溢れて仕方なかったです。

フォークロアな音楽や古代?ヨーロッパの色彩が素晴らしい。何となく、30歳前後のときに観たかったです。より切実に感じただろうなぁ…。