建設会社の社長令嬢のスジン(ソンイェジン)は建設家を志すチョルス(チョンウソン)と運命的な出会いをする。結婚し、幸せな暮らしを過ごしていたが、ある時からスジンは物忘れがひどくなり、家族の年齢や家への帰り道も忘れてしまうように。診察を受けたところ、若年性アルツハイマーと診断される。
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目の周りが真っ黒なアイライン、ツヤツヤのグロスと2004年という時代を感じた。
付き合ってから結婚までの展開があっという間と感じたものの、病気であることが発覚するのは中盤でそこから駆け足で進んでいく。
当時、ソンイェジンは22歳、チョンウソンは31歳で歳の差を感じてスジンのまだ子どもという感じが強かった。だからこそ、結婚早すぎる、とか、こんな若さでアルツハイマーになってしまうなんて、という気持ちが強い。
最近の記憶から忘れていくから、チョルスをその前に交際していた元不倫相手の名前で呼び続けて「本当に愛していたのは自分なのか」と苦しむチョルスを見るのが辛かった。
ソジンの家族は病気のことを知っても運命だ、という諦観が見えたことや、施設に入れるんだ、というのが可愛がっている娘なのに意外だなと感じた。
エンディングが、チョルスと再会してか思い出した、とか、亡くなっても彼女は自分の心の中にいる、みたいなベタな展開ではなく、2人で走り抜けていくシンプルさが良かった。2人が出会ったコンビニで皆がいる、という設定は少しくさかったけど。
カットとか構成は昔の感じがあるけども、2004年の作品とは思えない名作。