名波ジャパン10

碁盤斬りの名波ジャパン10のレビュー・感想・評価

碁盤斬り(2024年製作の映画)
4.1
元は落語の人情噺。それにサブストーリーによる重厚さを加わえて、武士道時代劇とした小説が原作。ところどころに落語の可笑しみが顔を出し、江戸情緒溢れる独特の味わいのある作品なのですが、主人公の妻の自死というサブストーリー(本作品ではメインストーリー)部分の重さがチグハグになっているのがちょっと残念です。主役の草彅くんの憑依した様な演技にはいつも驚かされるのですが、本作品でも見事な憑依ぶりでした。ただ、その迫真性がかえって浮いてしまっているかもしれません。とはいえ、最近の時代劇の中ではお薦めの作品。