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碁盤斬りのSoulFoodKitchenのレビュー・感想・評価

碁盤斬り(2024年製作の映画)
4.2
スゴイよかったな〜
コレは味合う映画やな〜🥰
映像が綺麗で実に品がある
江戸の街の風情が感じられた〜
風鈴の音と風鈴越しの碁盤
緑が覗く中庭の窓から望む碁を打つ二人
そこに柔らかく降り注ぐ日の光
響く石を置く音だけが聞こえる
長屋に灯る蝋燭の火
蝉の音や
雨の音
深々と降る雪
季節の匂いが香ってくるみたいやった🎐

そして屋敷の中を部屋を横断しながらの立ち回りは黄金期の時代劇を彷彿させたな⚔️

國村準、草彅剛をはじめ、役者さんの抑えた演技や抑制された演出も良かった〜

そして元が落語やから粋な噺やったネ〜😉

題名にもなった「碁盤斬り」の下りの如何にも落語的掛け合いは「お決まり」の面白さやったし
オチは綺麗やったね🤩

柳田格之進は娘お絹が吉原に売られる期限が迫ってるのに仇討ちに必死で、娘を救う事は、あんまり考えて無かったんで心配になったワ😅
結局、お金は出てくるとは思ってたけど大晦日になって出てきたから、商売に関しては非道なお庚の事やから元旦から絹を店に出す事になるのかと思ったら・・・
そこは、流石に人情噺やったな〜😊

格之進の心境の変化も面白い😘
沈着冷静を心掛けてるつもりが武士としてのプライドを傷付けられると突然怒り出したりして、むしろ武士として生きる事の窮屈さからの本音や格之進の人間的な弱さも垣間見れた😁
仇討ちの敵の柴田兵庫の言葉にも、我を振り返り
今までの貫いてきた生き方への迷いにもなる・・・

碁盤に置かれる石は状況に応じて絶えず変化していく・・・
もちろん勝者から学ぶ事はある
でも、碁には完璧な手は無い
時には負ける事もあるし
そして敗者から学ぶ事もある・・・🤔

格之進の最後の柔軟とも言える「一手」は人としての懐の深さと成長の証やろな〜🥰
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