実在したエクソシスト、ガブリエール・アモルト神父を題材としたホラー。
エクソシスト映画のお約束を踏襲しつつ、大胆なストーリーラインを展開した意欲作。エクソシズムを主軸に、アモルト神父のトラウマ、教会の暗部、若きエスキベル神父の苦悩や成長といった、ホラーありサスペンスありの多彩な要素が盛り込まれている。おまけにエクソシズムのシーンは超ド派手な演出で、視覚的にも楽しい。
俳優陣の演技も素晴らしい。本作がホラー映画初主演というラッセル・クロウは、飄々としつつも威厳ある神父を完璧に演じていたし、悪魔に憑依された少年役のデソウザ=フェオニーも真に迫るものを感じた。
また、エクソシスト映画において、個人的に悪魔とエクソシストの対話が最も重要であると考えているが、本作ではそこもきっちり描いてくれた。最早言う事なし。
ホラーファン以外にも自信を持ってオススメできる、上質なホラー・エンタメ映画です。是非、シリーズ化を希望します。