Uえい

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミーのUえいのレビュー・感想・評価

4.0
最近見たホラー映画の中ではぶっちぎりで面白い。ちゃんと怖がれるホラー映画は貴重🤝

主人公ミアの母は、2年前に薬を飲みすぎて死んでしまった。ミアは未だにショックを乗り越えられずにいた。

そんな中、呪物を使った憑霊チャレンジが仲間内で流行っていた。霊能者の手を模った置物と握手をし、トーク・トゥ・ミーと呼ぶと目の前に霊が現れる。そして、レット・ミー・インというと憑依されてしまうのだ。それから90秒以内に手を離させないと憑依したままになり、その人間が死ぬと霊に乗っ取られてしまうという危険を伴うものだった。

ミアは心の苦しみから逃れるように憑霊チャレンジにハマってしまう。家族同然の親友ジェイドとその弟ライリーも誘い、ジェイドの反対を押し切ってライリーに体験させてしまう。すると、ミアの母が憑依して取り乱し、90秒以上経過してしまう。ライリーは何度も頭を机に叩きつけ、眼球を抉ろうとして意識不明になる。

ミアも自分を責めてしまうが、それと同時に母の霊が見えるようになり、精神に異常を来していく。

憑霊チャレンジの様子が体験者視点と周りから見ている視点で描き分けられているのがミソだった。これによって鑑賞者も、どこまでが本当なのか、どこからが体験者だけに見えていることなのかをスムーズに混乱する。さらに母の死のトラウマからくるニューロティックスリラーの要素も上手く混ざり合い、かなりクレバーな構造になっているように感じた。

憑霊中のビジュアルが一気に切り替わるのは、ジャンプスケアやピーカブー、中国の変面的なプリミティブな面白さがあった。そして、ライリーが苦しめられている地獄のような映像がめちゃくちゃ怖くて良かった。

レペゼンオーストラリアだからかカンガルーが出てくるのも好き。これは次回作にも期待してしまう。
Uえい

Uえい