ゆうき

12日の殺人のゆうきのレビュー・感想・評価

12日の殺人(2022年製作の映画)
4.0
とても面白かった。事件ものは解決して欲しい派だけど、これは冒頭で「未解決事件のお話です」と明示されるのでそーゆーものだと思って観ましたから無問題。それでも最初はわりと真面目に刑事ものっぽく話が進むんだけど、徐々に捜査チームの中の歪みが浮き彫りになっていく。
妙にチームのホモソーシャル性が嫌味に描かれるけどわざとか?男社会を描いたらこうなっただけか?と訝しく思いながら観てたけど、主人公が「犠牲者を男社会の目線で見ている」と責められて衝撃を受けるシーンでこっちも衝撃、やっぱりわざとかー!そういう映画なのか!!すごい!良い!!!
事件の前に「男と女の間の深い溝」があり、その溝が被害者を生むこともある。溝が埋まり社会が変わることで新たな犠牲者をひとりでも減らせますようにという祈りを感じた。犠牲者の親友の涙に一緒に泣いた、悲しみより深い悔しさが胸に刺さる。悔しいよね、ほんと。
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