ふじこ

ドミノのふじこのネタバレレビュー・内容・結末

ドミノ(2023年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

最愛の娘が誘拐され行方不明。主人公は刑事ベン・アフレック。
という情報だけで、行方不明ものすき…と思って視聴したけれど、まさかの超能力ものへ…。

今日銀行強盗があるよって連絡してきたタロット占いをやっていた女に、相手の目を見て喋るだけで操れる能力 とかいうスーパーパワーの話を聞き、銀行を襲った犯人の男が娘の写真を持っていた事からベンは一緒に追い掛ける事に。
相棒だった男やら、その女が過去に所属していた謎組織の謎仲間が雑に出たり消えたりして なんなんだこの話…と思った頃に急に真相が明らかになる。

女の友人の家のむっちゃハイテクっぽいデバイスで勝手に調べたら、妻だと思っていた女の顔がタロット女の顔へ。
娘の名前で検索してみると、両親ともに能力者:本人もまた強い能力を擁する。
タイトルである"ドミノ"は女の説明では能力に関する構想とされていたけれど、実際は娘のコードネーム。
タロット女に娘の居場所は何処だ?と尋ねるも、わたしじゃない あなたよと返されて記憶を思い出す。

娘が強い能力を持っている為、妻であるタロット女はその能力を伸ばす訓練をさせたいと考えていたが、夫であるベンは娘は自由に生きるべきだと主張。組織に狙われない為に娘を攫って何処かへ隠した。
そして今いる場所も幻覚だと認識し、次の瞬間には妻だと思っていた女や死んだ同僚、そして前半では謎の銀行強盗犯として追っていた男も現れる。
ベンは自分の記憶をリセットして、娘を誘拐してからもう4年が経っている。
娘の居場所を探す為にベンの脳内に世界を作り、"行方不明の娘を探す刑事"としてもう12回も繰り返している。
冒頭の銀行の貸金庫に入っていたあの写真はベン自身の記憶の鍵になるっぽい。全部反転してたと。
それを聞きながら外に出ると、位置を示すパイプに名前の看板がついただけの非常に簡素な作りのセットがあり、物語前半部の記憶がフラッシュバックする。
そして13回目、実は思い出していたベンが静止する妻やら他のスタッフを蹴散らして郊外の牧場へ。

そこには老夫婦が住んでおり、記録にはなかったが40年前に里子を取り、それがベンだった。大きくなった娘と再会。
外では駆け付けた組織の人間が老夫婦を撃ち殺し、出てきたベンに娘と一緒に帰るか、娘だけ連れて帰るか だぜと決断を迫ると、家から出てきた娘が超スーパーパワーで組織の人間を操り、銃で同士討ちさせる。
本当のママに戻って、と目を閉じて娘と額を突き合わせている間に組織の人間は壊滅。
組織の偉い人である銀行強盗男が ここも構築世界だ!と認識。本当の場所は荒野にある錆びたバラックで、老夫婦は死んでおらずに組織の人間をバンバン撃って殺していた。

謎の拷問を受けるタロット女の記憶、銃を向ける組織の偉い男を娘が一瞥するだけで自殺させ、驚いたような顔をしているタロット女に更に真実を語る。
子供が生まれた時に普通の子であるように祈ったけれど、並外れたスーパーパワーを持っていた為に利用されそうになり、ベンは娘がもう少し大きくなるのを待つ為に誘拐。力を使いこなせるようになったら組織の人間を集めて全員殺そうと計画しており、計画がバレるのを防ぐ為に記憶を消す事にした。
それで妻は組織側の人間になっており、計画が成功した暁にはまた記憶を戻して元に戻ろうと。
これでやっと自由の身よ…と笑って抱き合う3人で終わり。


う~ん…。
ベン・アフレックが絶対に記憶を思い出せる、または保持したままで居られる って保証は何処にあったんだっけ…?
あの写真がキーになるのは分かったんだけど、毎回あの写真を見て あっそうだ俺が誘拐したんだわ って思い出して黙っていたのか、映画の通りなんだかんだで 俺じゃん って思い出すきっかけが毎回あったのか。
誘拐したのは俺=全滅計画の全容も思い出すって感じなのかな。
タロット女である嫁を切り離したのもよく分からん、ベンみたいに都度思い出せてたらいかんかったの?
娘は母親の記憶自体にアクセスする事が出来てたっぽいけど、超パワーがあるから?そうじゃないんだったらベンにもそうすりゃ良かったんだよな…。

なんかこう…へぇ~そうなんだー って思っている間に終わった。
組織とやらの強大さみたいなのを全然感じなかったから、凄いミニマムな話というか…スケールの小さな話だったなって。
組織の偉い男ウィリアム・フィクナーは凄いすきだしカッコ良かったのだけれど、最後老夫婦の夫に成りすまして生き延びたのは良いけど…娘強すぎて敵わんし、どうするんかな~て。続編は絶対いらんけど。

面白いか面白くないかで言うと、面白くはない。観れないほどではないけれど、こんな内容だと知っていたら別に見放題になってからで良くな~い?って感じの映画だったなー。
ふじこ

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