青いビニール袋

窓ぎわのトットちゃんの青いビニール袋のレビュー・感想・評価

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)
4.0
119本目

トモエ學園へと転校したトットちゃん
校長先生や友達の泰明くんと共に楽しく過ごしてきたが、
やがて戦争の足音が近づいてくる
黒柳徹子さんの小学校時代の自叙伝をアニメ映画化

予告はかなり心が温まる感動作として作られており、
実際に前半はそのような作りとなっていた
障がいを持つ子どもたちも平等に扱い、
子どもの自主性を重視する学校の話
特にプールシーンの幻想的な映像だけでも100点
描写的にはかなりアウトだけどよくやったとも感じた

打って変わって後半は戦争パート
前半のうちからある程度ジャブを打っていたとはいえ
実際に始まると様々なものが、特に説明もされず奪われていく。
作品の中で描かれる直接的な死の描写は1人しかいないけど、
切符もぎりのおじさんがいつの間にかいなくなったり、
買っていた犬の首輪だけが転がっていたりなど、
至る所で死の匂いが漂っている中で、
自分の信念を貫いたトットちゃんのパパ、
そして最後まで目の炎が消えなかった校長先生の姿が心に残った

夏休みに見たかったなとは思ったけど、
ネットで良い評判が広まっているのも納得した1作でした