べり

窓ぎわのトットちゃんのべりのレビュー・感想・評価

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)
4.0
2024年の映画はじめはこちら。
トットちゃんから見える世界の鮮やかさと、それを見守るトモエ学園の先生たち、そして娘の特性を受け止めて本人に合う環境を探す両親の温かさが美しい。
教育とは、心の豊かさとは、学びとはこんなに素敵なものなのか!と涙が出てた。

特にやすあきちゃんのお母さんのことを思うと、いつも綺麗なままのシャツが、たくさん遊んで泥だらけになった日、どれだけの喜びがあったのか…想像するだけでも涙が出てくる。

同時に、優しくて穏やかな日常が少しずつ色褪せ疲弊し、国も生活も人々の心も貧しくしてしまう戦争の存在の残酷さに胸が締め付けられる思いだった。

1月1日、能登半島の大地震があった。その日の夜、母の友人が末期癌でかなり状態が悪いという話を聞いて胸がいっぱいになった。2日、この映画を見て泣いた後、羽田の旅客機と海保機の事故のことを知った。

世界中で嘘みたいに戦争が続く今、この映画を観ることができてよかったと思うと共に、2024年は年明け早々から命について考えることが多くてずしりとしたものがのしかかってくる気がする…
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