びじゅぼん

窓ぎわのトットちゃんのびじゅぼんのレビュー・感想・評価

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)
-
自由な空気のノビノビとした教育サイコー!の前半から通奏低音としてあった戦争の気配が一気に剥き出しになる後半の流れがすごいにゃー。街の装飾や雰囲気が一気に戦争に押し流されて、年月がどんどん進んで段階的にトットちゃんや家族の服装も戦争色に染まっていく。でも軍みたいな主体的に行動する人は描かず、あくまで街の風景なんよね。前半から風景を執拗に細部に亘って描いてたのはこのためか。トットちゃんのお父さんが途中で急に消えるけど、戦争協力しなかったから逮捕かなんかされてたんやろな。そうゆう「事件」も戦時下の風景としてさくさく飛ばされて粛々と生きていく描写がおもしろい。粛々と生きられないと『火垂るの墓』ルートなんやろな。
あとトットちゃんの心象風景で絵柄や表現が変わるのがよかったです! こうゆう主観の表現はCGが精緻になってもアニメが有利。
びじゅぼん

びじゅぼん