羽根木の松原

大地よ アイヌとして生きるの羽根木の松原のレビュー・感想・評価

4.0
宇梶静江さんご本人の思いのこもった語りを中心に活動や対話、詩の紹介や物質全てに有るとされるカムイを表現しているものなのか雄大な自然によるメタファーや音楽...かなりの見応えがありました。

資本主義が行き渡って、不要な物を外に追いやり物質的に豊かに暮らしていると思い込んでいる私のような者からすると、アイヌの生活様式やアニミズムの考え方は持続可能性という点と伸び悩む成長から考えてみても強烈な代替案であり、むしろ科学的でさえあるのではないかと。また、文字を持たなかったとされていたが、旧土人保護法の改正のその日まで必要ではなかったのではないかなどと思うくらいです。

フロンティア精神で宇宙を目指すのも良いのかもしれませんが、このような素晴らしい民族とそのマインドが努力により、日本に現在進行形で存在しているという事実は誇りだし、生活に取り入れていかない方法はありません。