東京国際映画祭にて
まさしく中国娯楽時代劇。
南宋の時代、岳飛亡き後盤石に思える宰相秦檜の居城内が舞台。敵国の密書を巡る捜査は次第に虚実入り乱れてハードボイルドな心理攻防戦に。人間臭さも濃く。
与えられた猶予はたった2時間。生か死か。迷わず命を賭けたその理由とは。
美しく雄々しい言葉は政治利用されがちで危うさも感じる。ただ盛り上がるのはわかる(ある意味王道)
ともあれ800年前に記されたというこの詩が今も一般に口ずさまれるのは何故か、そこからのストーリーの立ち上げはさすがチャン・イーモウ。面白い。
『長安24時』の2人は新鮮な絡み方、刑事物や戦争物で観た俳優たちの骨太で喰えない造形。場面転換の工夫。