りり

さらば、わが愛/覇王別姫 4Kのりりのレビュー・感想・評価

4.2
オーーーーーーーーーーーーイ 観たよ。映画館で多分誰よりも泣いていた。爆笑

私がここで1番強く感じたのは「文化を葬るということは、人間としての最後の何かを捨てることになる」ということかもしれない。
よく社会は「文化を守る」という言葉を使う、しかし我々は(特に私たちみたいな若い世代は)わかっていないと思う、その意味が。正直私もわかっているとは言えない。でもこういう、中国というとても近い国で(ましてやかつて我々日本人の文化はほとんど中国に倣ったものであり、今の文化もそれが基礎になっていると言っても過言ではない)が、文化を捨てる改革をした結果がこうなった、というのは、私たちの、日本語でうまく言えないけど、前车之鉴(先人の知恵というのか?)になっていると思う。それを決して忘れてはならない。文化を守る意義的なものを少し実感したよ。

それと蝶衣の運命のめちゃくちゃ具合よ。運命というのは、決まっているのか? と幼少期から自分にも人にも問いかける人生だったし、その答えは私がどういう時期なのかによって何度か変わったが、最近は、あると思わざるを得ないなと思う。
「運命に逆らうな」はまるで自分に言われているようだった。彼は運命に逆らったから、最後ああなったのかな。でも書きながら今、その「逆らう」ということさえも運命に組み込まれていたのではないかとも思った。わからないなあ本当に人生というのは。

人は自分では何も決められない、自分が決めたと思っているものは実は己で決めたのではない、それさえも決まっていたのだ、と一度大人に言われたことがある。
そんなん言ったら何もできないじゃんね? と言ったけれど、ウーン 今はわからない 何も。

人は生まれたからには芸を極めなければならない、か。そうなのかもなあ。てか人ってマジで美しすぎていいことなんざ何もない。強さは美しさで美しさは強さだが、その程度が強ければ強いほど孤独だよ。
りり

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