洗練された吉田恵輔ワールド全開!
予告でも流れてる電話のその後の展開、わかってる、吉田監督は登場人物にも観客にも簡単にカタルシスなんて与えてくれないことを!!
シリアスなのに裏でふざけちゃう、けどただのふざけじゃなくて、必ず風刺が利いてる
どの登場人物にもえげつないの刺してくるのも吉田監督らしくて最高だったなー
“ヒメアノ~ル”や“愛しのアイリーン”とかはあまりにも鮮烈なバイオレンス描写で、そればっかりに目がいってしまって、吉田監督=バイオレンスってなりがちだけど、もちろんそれだけではなくて映画的表現かなり用いてる技巧派でもある
なんならそっちの側面がより強く出てる作品の方が個人的に好み
石原さとみさんは狙い通り新境地を切り拓いたと思う。
これまでのイメージぶっ飛ばしたし、演技もとんでもなかった。
けど、役者さんにはそれぞれニンがあると思ってて、それはイメージだけでなく、それぞれがすでに持っているもの
おそらく石原さとみさんは今作の沙緒里のようなニンではないと思うんだよなー
確実に新境地だし、本当に鬼気迫る素晴らしい演技だったけど、怪演にはならない
それでも日本アカデミー賞の主演女優はノミネート確実だろうな
演技ってとんでもない世界だな