しい茸

ミッシングのしい茸のレビュー・感想・評価

ミッシング(2024年製作の映画)
3.7
2024-12

同世代の星、石原さとみ氏である。

ファンの方がいたら申し訳ありません。
彼女の演じる、動揺、怒り、焦り みたいな感情の時の少し舌っ足らずな早口で捲し立てるやり方が結構苦手だった。
アンナチュラルも、話自体すごく面白かったが今やってるdestinyでもそう。

けど、この作品で彼女の気取らない本気を観たように感じた。感服した。

吉田監督の作品は大体観てるが今回は幼児失踪ものとあって、作風が少し違うように感じた。過度な演出や誇張がなく、(本当にあった事件などを参考にしてるとは思うが)リアリティを持ってそれぞれの役者が存在していたように思う。
特に主人公の脇を固める男性陣がとても良かった。夫、弟、地元テレビ局の中堅記者。
当事者とその取り巻きの距離感が上手く演出されてて、当事者ではないが協力したい人たちの善意が伝わってきた。
記者本人は主人公の幸せな生活を願うがどこかで利益相反するテレビ局の事情や、その結果炎上するSNS。
娘が見つからず悲しいながらも人の役に立ちたいと旗持ちを買って出るなど、生きづらさを感じながらも必死にもがく人間のリアリティ。

姉弟間のやり取りは見てて辛くなったが、最終的に弟の想いが伝わってよかったと思う。

3回くらい泣いてしまった😭
良作!
しい茸

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