ミッシングのホリエのネタバレレビュー・内容・結末

普段の可愛らしさを一切排除し、最愛の娘を失った母親を全力で演じ切った石原さとみに感服。怒りや悲しみ、後悔や焦りで常に余裕がない状態が痛々しくもリアル。
行方不明になった娘の捜索をする話だけど、軸としては母親を取り巻く世間や報道の在り方などの描写がメイン。
真実を正確に報道したい砂田に対して、事件を"ひとつのネタ"として捉える会社。
一本の放送やネットの誹謗中傷は、時として人の人生を壊す凶器にもなりうる。
どこまでが真実かも分からないなかで、ニュースを見た無関係な人間が他人を平気で傷つける。その人に少しでも落ち度があれば、どこまでも批判していいという風潮は確かに存在してる。
見えない人間は残酷なものばかりだったけど、沙織里さんの身近な人はちゃんと人間で良かった。
スーパーで以前のママ友に会った時の哀れみがこもった「ごめんなさいね」に一番傷つく。