2024年21本目
𠮷田恵輔監督最新作。
公開前から評判がすごかった河村氏の遺企画。
スターサンズお得意の、という所感とは別で、石原さとみと青木崇高の両役者がまず圧巻だった。
𠮷田監督の演出にかかれば役者はうまく脱皮する、という謎なフィーリング今回もズバリ。
今年観てる作品が少なすぎて他にどんな素晴らしい演技を楽しめる作品があるのか全然リスト上がらないのだけど、ただこの作品における2人の芝居が感情を揺さぶったのは間違いない。
本編はというと、気が滅入る展開が続くし起きること全てにリアリティもあって、正直しんどい。ただ、勝手な想像になるが負の連鎖にとことん人間は堕ちていってしまう現実に対して、答えや救いがなくとも光を差して終わらせた結末には、涙を堪えきれず。
あの最後の親同士の会話は、子がいない私ですらその場に崩れ落ちて感謝をしたくなるし、その気持ちに持っていかせた脚本には幅広い大人が心を揺さぶられるのではないか。
メディアや警察の対応への怒りが展開的に目立ってしまう、ように感じたのは制作側の怨念がスクリーンに乗ってしまっていたせいだろうか?