コウ

ミッシングのコウのネタバレレビュー・内容・結末

ミッシング(2024年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

決して見ていい気分になる映画ではないけど、見なければならない映画。今年ベスト級の邦画。

見ていて終始辛かった。こういう映画の時は下手に綺麗に描かないで欲しいって思うタイプなのですが、今回はなんとか夫婦が報われてほしいと思いながら見てました。
特に、保護されたとの電話で警察署に駆け込むシーンと、目に画鋲が刺されたチラシを見つけたシーンは直視できなかった。このような非人道な所業をする人が現実にもいると思うと吐き気さえ覚えました。

娘が失踪してしまう人の心情を完全にわかることはできない。だけど、この映画を見ることで、被害者が想像をはるかに超える苦しみを抱えることを知り、少なくとも被害者に更なる刃を向けることはなくなると思います。それがこの映画を見る意義だと思います。

事件が起きてもしばらくするとみんな忘れていつも通りの生活に戻っていく。だけど、2年経っても同じようにビラ配りを続ける姿にはハッとさせられました。被害者たちの時間は止まったままなのだなと。

そして、いつもキラキラ系の役柄のイメージしかなかった石原さとみの演技力に驚かされました。間違いなく、石原さとみの代表作になると思います。また、石原さとみは勿論、記者、弟、夫の揺れ動く葛藤も上手く表現されてたと思います。
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