映画人間

ミッシングの映画人間のレビュー・感想・評価

ミッシング(2024年製作の映画)
3.8
とてつもなく力の溢れた作品だった。どちらかというと映画よりもドラマに出演しているイメージの強い石原さとみが、ワーナーブラザーズ配給とはいえ、スターサンズ企画の作品に出るとは驚いた。しっかりと身を削った演技を見せており、とてつもない役者魂を感じる。そこに寄り添う夫役の青木崇高も素晴らしい。そして何よりも中村倫也演じるテレビ局の報道マンの苦悩はある程度仕事をしている社会人であれば共感できるだろう。報道を仕事にする事のやり甲斐はよく描かれるが、ここまで辛い部分にフォーカスした作品も珍しい。テーマが重く、終始重苦しいが、観ればきっと世界の見え方が少し変わる気がする、そんな作品だった。ただ、メジャーというよりもインディペンデントな作風なので、興行は厳しそうだ。
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