重たい話に対して通して色味が明るい
前に進み続ける社会とあの日から時間が動かない沙緒里たちの溝を嫌という程表す
「Missing」というタイトルが表すのは、いなくなった子供でも心でもあり風化である
とにかく精神的負担が尋常じゃ無いので、役者陣の撮影期間のメンタルヘルスが心配になった
演技という枠では収まらないため、作風的にもドキュメンタリー的要素がかなり強い
無関心という残酷さを最後まで見せつける様は、ノコノコと映画館にやってきた人に鋭利なナイフで何度も刺しているような、そんな感覚
作中で描かれる奇妙なまでに人としてのリテラシーが無い人間たちに憎悪にも近い感情を抱きながらも、短い人生の中でクソみたいに表面的なシールを集めるのに必死になるよりも人として間違いたくないと思う
エンドに向けて救いを求める自分がいる中で、この作品は現実と乖離してはいけないと思った
めでたしめでたしでピリオドを打ち、観客の中で消化させきってはいけないと、そう感じた