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ミッシングのレクのレビュー・感想・評価

ミッシング(2024年製作の映画)
4.3
喪失感に夫婦はどう向き合うのかという話かと思っていたら他人事の加害性の話だった。
メディアやSNS、及び事件をネタとして扱ってしまう社会、更にはこの映画を観ている我々観客に対しても鋭い刃の切っ先を向けられる。
石原さとみの演技が過剰に見える?
これこそ"温度差"の体現によるものだ。

夫役の青木崇高が素晴らしい。
取り乱す妻とは対照的に冷静な立場ながら常に妻の味方でいる。
彼が涙を滲ませる或いは零すシークエンスはその心中が垣間見える。
これまでやってきたことが無駄ではなかったと思わせる場面は目頭を熱くさせる。
夫婦は心を失くしていない。心がないのは誰だ。
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