ぱんみみ

ミッシングのぱんみみのレビュー・感想・評価

ミッシング(2024年製作の映画)
-
作品は高評価ではあるんだけど、正直評価が難しい。。。



作品のテーマ、構成、キャスティング、お芝居、はとても響くものだった。

特に青木さんや中村さんのお芝居は、そちらを主人公として描いても、、、むしろそっちの方が更に良かったのではないかと思った程。

人間の繊細な機微が表れていて、めちゃくちゃに良かった。




ただ、石原さんの役がひっかかるううう…
それは私個人として!!多数の方が良いって言ってるから、ただの少数の意見でしかない。




確かに凄かった。あのお芝居は凄まじかった。

しかし私は数年前の舞台で、たまたま石原さんのあの位に鬼気迫るお芝居を拝見したことがある。観劇後、すんごいもの観たな…と思った後に、石原さんが実は39℃を超える熱を出しながら(コロナより全然前)、それでも舞台に立っていたと聞いた時。

だから石原さんが素晴らしくヤバい(褒めてる)役者さんだということを知っている。

それを知った上で、この作品の石原さんは、私の目には『ブチギレた無双状態の石原さん』でしかなく、『役』として敵役だったかと言えば、、、この作品が伝えたかったのかもしれないやるせなさや悲しみや人の優しさや世の中の不条理や人間の弱さや卑しさや愛、、色んなものが、ちょっとだけボヤけてしまっているような…
いや、それでも十分に色んな感情が伝わってきたんだけど。!!


なんか私が穿って見過ぎかなぁ。。

この役はすごくすごく難しい役所だったと思う。

石原さん自身も第一子のお子さんを出産して間もなくだし、この役も母親としての辛さは痛い程分かるんだと思います。(何故敬語)


でもこの役は石原さんじゃない方がより作品としてもっと響いた気がしたし、石原さんの狂気(いい意味)がまだ世の中に知られていなかったんだとしたら、もっと他の役で知られていていいと思った。

重ねて言うけど、石原さんはすごい役者さんだと思います。演技力も熱量も比べ物にならない位に高い。でもそんな素晴らしい役者が、ただ狂ってる姿を見せられたら称賛される。っていうのは何かモヤッとする。


う〜〜ん。言葉にするの難しい。
これは今の私が感じた感想だし、一緒に観に行った方は、石原さんを本当にすごいと純粋に称賛していた。

映画館に足を運んでもらう!石原さん自身が今までの自分を壊した役を演じたい!ということでは十分成功していると思います。



でもこんなに言ったんだけど、この作品を見て実際にある事柄にもっと目を向けなければいけないと感じたし、最後の🌈のシーンとかとても胸にぐっときた。吉田監督の言葉にしない表現力は素晴らしいの一言。


石原さんに関しては、しばらく時間を置いて再観してみたら私もまた見方が変わるのかな。
ぱんみみ

ぱんみみ