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ミッシングのDのレビュー・感想・評価

ミッシング(2024年製作の映画)
4.3
役者陣の演技が本当に凄くて、その分苦しい映画だったので★4.3


ずっと苦しい、重い、救われない。
日常も精神も人生もぶっ壊れている家族。
周りの人達は普通の日常を送ってるのに、その隣でこの家族は、何もかもがギリギリの状態で生きている。
程度は違うけど、自分に辛いことがあった時、自分から見えてる世界は色がなくて、笑えなくて、光がないのに、周りはそんな自分とは裏腹に普通に色のある世界を生きている。

娘が失踪して、見つからなくて、ぶっ壊れて、こんな光のない状態でも生きないといけなくて、地獄のような苦しみを描ききった作品だと思った。

中村倫也がすべてが正しい方法じゃなかったとしても、唯一に近い光だった。
この家族に向き合って、「考えすぎなほど考えないといけない」というセリフが刺さった。

弟が最後の方に、お姉ちゃんから送られてきた動画を見て泣いてるシーンで、号泣した。

父親が最後、ビラ配りの時に別の失踪事件の母親に話しかけられて号泣してるシーンでも、号泣した。
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