ミッチー

ミッシングのミッチーのレビュー・感想・評価

ミッシング(2024年製作の映画)
5.0
🍊ミッシング📌

今年ナンバーワンにして吉田監督の最高傑作。『空白』で喰らったうえでそのハードルを超えてきたことに心底驚ろきました。

愛娘の失踪という生き地獄に叩き落とされ決して元に戻ることがない中で、地を這うようにもがきながら、何度も嗚咽しながら苦しんだ先に微かに光がさすほんの一瞬。
吉田恵輔監督ほど意地悪くも優しい作り手を私は知らない。
共に乗り越えていくしかない夫婦で浮き彫りになる温度差と改めての気づき、憤りの矛先になりながら離れることのできない姉弟、盲目的に縋ることになる地方メディアと被写体、そして周りの人たち。
取り返しのつかない事態になって見えてくる日常の中の嫌さと気付かなかった優しさにはっとさせられること数え切れない。

石原さとみの演技は言わずもがなで、文字通りわなわなと震え壊れてしまう中盤の地獄展開は圧巻でした。
そして青木崇高の泣きで涙腺が決壊する😭
今でも予告を見返すだけで泣いてしまう、一生忘れることのできない一本に出会えた。

【個人的シーン】
・弟が車を直しにきた際の義兄との気まずいシーン。今作で最も嫌な数十秒だった。
・「ヤクルト1000売り切れってどういうことよ!?」
ミッチー

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