真帆

ジュリア(s)の真帆のネタバレレビュー・内容・結末

ジュリア(s)(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

父が偶然観てた番組で偶然紹介されてて面白そうだな、と母と話して調べたら、全国7シアターしか上映なくてその中に偶然博多があって見れた作品。映画を見終わってこの巡り合わせも偶然であり、分岐点かもしれない。と思った。

予告を何となく見て「結局今の人生が1番いい。選択は正しかった」って話かと思ったら、全く違った。
どんな選択をしてもそれぞれ違った困難と苦労と幸福が待ってる。って話でとりあえず響いた。ストーリー展開が妙にリアルでちょっとゾワゾワするというか、ほんとに些細なことで些細な縁で変わる展開がリアルすぎて…パラレルワールドなんだけど全部リアルすぎて他人事とは思えない感じがするんだよね。
作中もそれぞれのジュリアの苦悩や乗り越える姿を見て泣けるんだけど、エンドロールで自分の人生を思い返して、また泣ける笑

あの時パスポートを忘れなければ、あの人に声をかけられなかったら、運転してなかったら、決して自分の行動だけではなく、出会う人達のタイミングのその数秒で変わるって…今の私は偶然の奇跡なんだな。

でも、どんな自分でも家族は味方で、どんな自分でも音楽が好きで、どんな自分でも誰かのために生きようとする姿勢は変わらなくて、時間がかかっても巡り合わせでそのことに気づける。どんな選択をしても変わらないものもある。とても深いなぁと思った。

印象に残ったシーンは多くあるけど、
母が亡くなってお墓のシーンのラスト、樹を下から撮ってだんだん枝分かれしていくところがむちゃくちゃ印象に残ってる。あのシーンは唯一かな?4人のジュリアが同じ場所にいるわけで、元々は同じでも枝分かれしていくことで環境や関係は違うことを表してるのかな、って。でも、工房に切り替わって枝からまた根元に戻っていくのは結局「死ぬタイミング」に変わりは無い。って母の死で表してるかな、とか考察したり笑

4人のジュリアどれも好きだった。
ジュリアを演じたルードゥラージュさん凄いね…全く雰囲気も違えば表情も違う。演じ分けるの大変だろうな…どれも感動した。

他にも構成とか場面展開とか感じたこといっぱいあったけど、家でゆっくりパンフ観て、お母さんと感想を語り合おう笑

みなさん、自分の人生を思い返しながら観ると泣くこと間違いなしだと思います。ハンカチは忘れずに笑
真帆

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