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ジュリア(s)のnimoのレビュー・感想・評価

ジュリア(s)(2022年製作の映画)
5.0
【ジュリア(s)🇫🇷】

人生は偶然と選択の連続。

木の枝のように色んな可能性があり得る。

でも、全然違う人生を歩んだとしても、木の幹のように不変なものがあり、困難がある中でも前を向いていける。

自身の選択によって、他人にも何かしら影響を与えてることも実感。

"if..."を映画的にやり切った傑作。

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⚠️以下、ネタバレありで。

映画館の予告で面白そうだなと思って、時間があったので観に行ったら大当たり〜。

何とか追える範囲の分岐で、それぞれのifが近くで交錯する演出良かったなー。

主役のルー・ドゥ・ラージュの演じ分けが素晴らしかった。パンフレットで『ブラック・ボックス 音声分析捜査』の俳優さんだと知って、ビックリ〜。素晴らしい俳優さんだ😊

最初にも書いたけど、木の幹と枝を写すカットのときに、幹の存在に気づいて、ハッとなったよね。

この映画では、ジュリアにとっての幹は両親への愛、音楽への愛なんじゃないかと個人的には思った。どのifでも、そこは変わらなかったんじゃないかな(父と不仲になったifでも、最終的に仲直りしてたし)。


ラストの教え子たちに囲まれるシーン、涙腺崩壊。ifで主にジュリアの人生にフォーカスしてたけど、「知らず知らずのうちに、色んな人たちに影響与えてたんだな〜」ってグッときた。

パンフレットの監督のコメント「人生は、完全に偶然に左右されるわけでも、あらかじめ決められているわけでもありません。何よりも私たちの意志による選択の結果なのです」(一部抜粋)が印象的だった。
些細な(しかし結果として大きな)偶然の違いによって、人生が変わっていく中でも、ジュリーが時に自分の意志で人生を切り拓いていく様に勇気をもらえたよね。

いやー、いい作品でした。
監督長編デビューと知ってビックリ。
今後の作品も楽しみ♪

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◆2回目は塚口サンサン劇場で。

1つ1つのifでも、不妊治療、精神疾患、子育てによるキャリアのブランクなど、社会課題も散りばめられているのが秀逸。
ifが間近ですれ違う演出大好物。

主演ルー・ドゥ・ラージュの演じ分け、ほんと素晴らしいのよ。

もっと映画館で上映して欲しい傑作。

2回目も泣きました😢
(好き過ぎてスコア4.8→5.0にした)
nimo

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