エリー湖からハドソン川を繋ぐエリー運河を通る輸送船のコックのモリーと農場を買う為に操舵手として働くダンの一目惚れからのケンカ別れからのハッピーエンド。19世紀半ばの物流が船から鉄道へと移り変わる様が見られる。ブロードウェイの舞台で農夫役を演じたヘンリー・フォンダの映画デビュー作。既に大スターであるジャネット・ゲイナーとの共演が初々しい。彼が驚いた時に言う Jeepers Creepers！これは今でも使われる表現なんだろうか？ホラー映画のタイトルにはなってるけど。物語とは無関係な登場人物で当時のシェークスピア役者ジュニアス・ブルータス・ブースがリチャード3世を演りますよ〜って船に乗ってやってくる場面で一緒に連れてきた男の子が名前を聞かれてジョン(ウィルクス)って答えるんだよね笑顔で。フォンダが若き日のリンカーンを演じるのはこの後の話。モリーの友達で独特な風貌のルーシー(マーガレット・ハミルトン)が西の魔女になるのもまだ先だ。エリー運河を愛し仕事に誇りを持っているモリーが全てを捨てて(そういえば船で飼っていたあの可愛い子猫ちゃんはどこへ？)最後ダンの農場を訪ね再会を喜ぶ彼に向かって「で、あなたのキッチンはどこ？」とあくまで上から目線なのがよろしいですな