ナショナル・シアター・ライブ「善き人」のれのネタバレレビュー・内容・結末

善良な一般人がナチスに取り込まれていく…
というあらすじから洗脳されちゃうのかと思ってたけど、ただただ巻き込まれて仕方なく、自分のことは最後まで善であると思いながら（言い聞かせながら）ナチスの大量虐殺に加担していく話だった。誰もが彼になり得る自分が一番大切だし、goodとはなんなのか。

演者は３人、ほぼ出ずっぱり
転換もないシンプルなセットの中で印象的に使われる小道具。終盤ずっと着ていた衣装を脱いで、緑のシャツを着はじめたところでウワァ…となった。そうなるよねとは思ってたけど、あの軍服を着た主人公を視覚的に見せられる衝撃。あまりに見事な演出だった。

1幕でも、仕方なく入党する事になったが、あの軍服を着た時正直、気分が高揚したと言ってて　ほんとに軍服が格好良いというだけでも人々を惹きつける効果すごかったのだろうな、だからこそ着てはだめなんだよね…と最近あった騒動も思い起こされた。

主人公以外の2人が何役もやるので、初めの方ちょいちょい関係性を掴みきれなかったのが残念。