親を喜ばすために見合い結婚をする男性とそれを記録し映画にしようとする映画監督の女性のロマコメ。
ありがちなストーリーの中に、お互いを知らないまま愛のない結婚をして幸せになれるのか?ということと、カメラが映したものや当事者を撮影することの是非を考えてしまうようなこともほんのり含まれてた。
見合い結婚は別に悪いことではなく、それがうまくハマったらこの上なく幸せになるだろう。
しかし、双方が中途半端に周囲の期待に応えるための結婚だとしたら?
この先時間をかけて愛を育んでいけばいい。それもあり。
この映画のカズとメイモウナの場合はどうか。
お国柄かもしれないがほとんど両親主導なんだな。本人たちは自分よりも親の幸せを優先している印象。
本当の愛を見つけたらどうするか。まあそうだよねという展開だがここまで話が進んでいたら勇気はいるだろう。
そんな時に双方がどう思うか、親たちが理解してくれるか。よく起こる話ではないけれど思うことさあるな。
見合いから結婚式までを記録することに同意を得ていたものの、その完成作を観た当事者たちの思いは制作側との考えと一致してるとも限らず。この点は映像作家(とくにドキュメンタリー作家)なら身近に感じるかもしれない…なんてこともちらっと考えた。
エマ・トンプソンが演じるゾーイの母親がずっと愉快なお母さんキャラだったが、終盤にすごく良いこと言ってた。母と娘の絆。
全体的に軽すぎず重すぎずのロマコメだった。いい感じのやつ。