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劇場版 シルバニアファミリー フレアからのおくりもののpenのレビュー・感想・評価

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日本ではあっという間に過ぎ去った秋という季節の情感がある美しい映画だった。
風にのってクレアの家に入り込んでくる茶に色づいた葉の描写だけでも細やか。

お母さんへの誕生日プレゼントを探すささやかな物語ながら「無いなら作ればいい!」のクラフト精神にあふれていて、発明と活劇の連続。作ったものが起こすトラブルにあたふたするクレア達の様子が微笑ましい。
また、この作るという行為が誰かを思いやっての行動であり、この村全体を包む善意ともシンクロしていく。

冒頭の背景で回り続ける水車や文字通りのピタゴラスイッチから一貫して力学を利用した演出が行われており、それがあるから映像の中で常に動きがあって退屈しなかった。
木を選ぶ行事で見られる静的で美しい場面も映える。

楽しさと同時に素敵なものを観た気持ちになれました。
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