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FLY!/フライ!のshoのレビュー・感想・評価

FLY!/フライ!(2023年製作の映画)
3.9
楽しかった!
かなり満足度高め!

まずキャラクターデザインが最高。
カモやアヒルの丸み感、もちふわ感がしっかり表現されててとてもかわいい。

物語展開はよくある子ども向け映画ではあるけど、90分間でテンポよく進みカートゥーンらしい小気味良いギャグが盛り込まれてて飽きない。
時折、生死に関わるようなブラックジョークを入れてくるのも最高。子ども向けとはいえ、こんなにかわいいキャラクター達でブラックなネタを挟まれると、そんな訳ないと分かってはいてもハラハラドキドキする。

監督は「アーネストとセレスティーヌ」のバンジャマンレネール。アーネストは水彩画のようなタッチで2Dアニメの魅力が120%生かされている作品だったので、新作はイルミネーション3DCG映画と聞いて正直不安しかなかったけど杞憂だった。
本作は3DCGという表現手法が120%生かされていると思う。飛び回る時の疾走感、地に足つけて移動するものには感じる必要のない立体感が見事に表現されていて、見ているこちらも一緒に飛んでいるかのような、高度に三次元的な空間処理能力が求められてくる。
特に摩天楼を飛び回るシーンは、サムライミ版スパイダーマンを劇場で初めて見た時のような感動があった。
そして、空を飛ぶ際の人間よりも「高い目線」での映像だけでなく、地面に着いた時の人間が高層ビルのように見える「低い目線」による描写も面白かった。

基本は家族の物語だけど、子供向け映画の割には子ども達よりも親夫婦に物語の軸が置かれていて少し新鮮だった。
レストランでの夫婦のダンスシーンもとてもよかった。デスチャという選曲も間違いなく親世代を意識してると思う。

あとパンフは買って正解だった!
子ども向け映画だから全く期待してなかったけど、そこらの適当な映画パンフより充実してるんじゃないかと思う。
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