sho

ヒックとドラゴン 聖地への冒険のshoのレビュー・感想・評価

3.5
やっぱりトゥースは可愛いしキャラクター達のギャグも楽しい!

が、流石に同じ路線で同じことを繰り返されると少し飽きちゃうかな…。

丁寧な幕引きではあった。
一作目から追っかけて見てきたキッズたちも、当初小学生なら、もう高校生か大学生。そんな元キッズ達が大好きなキャラクター達に別れを告げシリーズから卒業するための映画だと思った。

人間のドラゴンに対する考え方、ドラゴンとの距離感については、前作から少し違和感があったけど、本作を見て少し腑に落ちた。
「ドラゴンは人間と変わらないパートナー(相棒)」なのか、「ペット」なのか。
本シリーズのスタンスはあくまでも「ペット」なんだと思う。ペットだったからこそ、ドラゴン達のためを思い人間の手から解放するという描写が成り立つ。
考えてみれば原題は「How to Train Your Dragon」なわけで、ヒックと悪役の違いって、ペットの訓練方法が虐待的かどうか、動物愛護的な視点があるかどうかなんだよね。両者共にドラゴン達のコントロールにボスドラゴンに従う習性を利用してるわけだし。
本作は、人間の手にある(ペットである)以上、動物たちの命は脅かされ、幸福は訪れない。だから全く別の世界で生きることを選んだわけだけど、最後にヒックが問いかけたように、いつかまた一緒に暮らせるようになったとして、別々の世界で長い年月を生きたドラゴン達とはどんな関わり方になるんだろう。
あれだけの知能があり、人間とは別個の集団としての生態を持つなら、同じ世界を共有する良き隣人、人から独立した存在として認めることはできないんだろうか。
難しいと思う。現状、ドラゴンに限らず、人間が手綱を握らない動物は人間の世界にはいない。ドラゴンの知能、生態、力を考えると、手綱を握るには暴力的にならざるをえない。
だからこそ、別々の世界で暮らしていくしかないんだろうな。
sho

sho