戦国版『アウトレイジ』かと思いきや北野武もといビートたけしによる戦国コメディだったというオチ。倫理もへったくれもないブラックコメディの連発に思わずクスリとしてしまう。実際の撮影ではお笑いに基づいてほとんど一発録り&アドリブ祭りだったという。さぞ撮影現場も混沌を極めていたことだろう………
時代劇にありがちな忠義心・武士の心なんてものは全て排し、絵面・演出共にドッロドロな戦国の世を堪能できる。唯一マトモそうに見えたやつでさえ最後の最後でとんでもない裏切りをかましたりするので全然飽きない。もうこりゃあ武士道なんて言えんなぁ………
総じてら北野武らしいというよりはビートたけしの芸人としての作風が顕著に現れた作品といった印象。それでもちゃんと笑かせてくるあたり、流石は世界の北野ってとこかしら。