FumiyaOsaka

首のFumiyaOsakaのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
3.9
いつものように、北野武が描く死はここでも無機質であるが、「キタノブルー」と呼ばれていた冷たい画面に映る死よりも、血や肉の腐る匂いを感じる。いつもよりも死の瞬間、あるいは亡骸に残る熱がある気がした。それは笑いによって巧妙にコーティングされているのだけれど。
力のある者たちは弱き者の死を笑う。僕らはビートたけしに笑わされる。戦争を行うのは為政者たち。そこに美だったり徳、そんなものは微塵もない。ほら、笑えるだろ。笑えよ。
北野武は笑ってはいない。
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