天下の前には絆など役に立たないものだと感じる。
操り操られ、騙し騙される、天下の取り合い合戦。
下剋上も武士道も従来の時代劇ではどれも美しく勇ましいものとして描かれていることが多い、しかし本作では滑稽に卑劣に描かれているのが印象的。
思えば百姓たちのイカサマを見抜いたように騙し合いを制した秀吉が天下を勝ち取る運命だったのかもしれないし、影武者を利用し多くの危機を通過した家康がひっそりと息をし続け秀吉亡き後の天下を乗っ取るのも運命だったのかもしれない。
全編を通して首に固執してきた割にはラストで蹴り飛ばしちゃうの思わず笑っちゃった。
結局お偉い武士も身分の低い百姓も並べちゃえば無数にある同じような首なんだ。
お気に入りは世に存在するほとんど全てのハラスメントを平然とやってのける信長かな。
