紬

キリエのうたの紬のレビュー・感想・評価

キリエのうた(2023年製作の映画)
3.5
2人以外誰もいない海、
雪に寝っ転がっているところ、
最後花束を持って走っている逸子、
綺麗で好きなシーンはたくさんあった
相変わらずバレエのシーンもあり
わあ岩井俊二作品!って感じだった

けどなんていうか、
テーマが多すぎないですか、、、
咀嚼しきれなかったの私だけですか笑

個人的には、
どんなに必要とし合っていても
血縁関係のない繋がりは
法のもとでは弱いっていうのが
考えさせられたかなあ

誰が主人公で1番描きたかったのは
なんなんだろう
キリエやルカよりも私的に夏彦パートが
心情とか丁寧に描かれていた気がして
印象的だったんだけれど
あのタイミングで震災が起きなければ
全然違う人生を歩んでいたんだろう
と思うと色んな意味で人の人生を
変えてしまう出来事だったんだな
全てを流してしまう出来事だったんだな

終わり方もなあ、、
ここでエンドロール流れる?!って
思っちゃったの私だけですか?笑

でもそういうことなのかな〜
どうにかなるわけでもなく
素敵な未来を目指すわけでもなく
誰が主人公ってわけでもなく。
ただこの世には色んな人がいて
色んな思いを抱えて生きていて。
救いのない毎日だけれど
街中の歌声にふと立ち止まって
こころ救われることもある
キリエの歌を聴くお客さんの表情に
すごく色があった気がするから

毎回毎回期待して観てしまうけれど、
私は岩井俊二さんの作品が好きなのかと
思ってたけど実はそうじゃなくて
花とアリスが好きなだけなのかも🤔
紬