オカダ

キリエのうたのオカダのネタバレレビュー・内容・結末

キリエのうた(2023年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

観た後めちゃくちゃ落ち込んだ、それが岩井俊二の良いところであり好きなところなんだけど、落ち込んだ、すぐに二度目を観るのは無理なくらい

尺の長かった震災のシーン、中心部にいた訳でもないわたしですらキツかったから当時被害に遭われた方々が観たら相当苦しいだろうな…これに関しては注意書きとかしといた方が安心なくらいだと思う

それぞれの持つ苦労とか悩みがリアルで演技も自然だったから、現実世界にもいそうな人達の救いのなさを目の当たりにしてる感じがしてどんどん精神が擦り減った
夏彦があの件以来、ずっとどこかで後ろめたさを感じているんだろうなと思わせる暗さとか、イッコの結局母親のような人間になり、なんなら母親よりも悪いことをしていてもう戻れない感じとか痛かった
ルカは素直で純粋な感じが幼少期から大人になっても変わらずあって、それがより周りの苦悩と本人の内にある苦しさを目立たせてて辛い
幼少期ルカが教会で叫んだ後、天井見上げて涙流すシーン美しかったな

引きの画が本当に綺麗で、内容は重くて引きずる感じのこの対比が流石岩井俊二だなーーて思った、3時間あっという間だった
行ったり来たりする時系列にも違和感もたず観れたし、逆に行ったり来たりしてくれてるおかげで3時間退屈なく観れたのかもしれない

ルカの歌に毎回泣かされてたんだけど、幼少期ルカが歌う異邦人もサントラに入れてくれませんかね…
七尾旅人との音痴の聖歌は良すぎて、七尾旅人、よく役を引き受けてくれた…の気持ちになった
オカダ

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