ひげしゃちょー

PERFECT DAYSのひげしゃちょーのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.7
平山が無口というキャラ設定もあり台詞もあまりなくて、日常の繰り返しの連続でドラマチックな展開もない。
日の出とともに起きて歯を磨いて、植物に水をやって、仕事にいって、神社の境内でサンドイッチと牛乳を平らげ、銭湯に行って、浅草の地下商店街の飲み屋で一杯飲んで、小説を読んで眠りにつく。
休みの日はコインランドリーに行って洗濯をして、写真を現像して、古本屋に行き、いつもの飲み屋とは違う行きつけの店で飲む。
その繰り返し。そんな日常の中で生じたズレによって動く心の揺さぶりが見どころの一つ。そこにこそドラマ性がある。
平山の人生に何があったのかはわからないが、実父とはうまくいっておらず、妹は運転手を雇えるぐらいお金持ち。多くを語らないが平山の人となりは伝わってくる。アオイヤマダも良いスパイス。