映画としてはめちゃくちゃ良かった。
音の使い方、カットの気持ちよさ、さすがヴィムヴェンダース。
少し間違えたら、退屈映画になりそうな所で、最後までめちゃくちゃ楽しめた。
芝居はもちろん、音楽などなど、
キャラクターに対する、矛盾が気になった。
人生に対するある種の諦め映画だった気がする。それが人生を豊かにする秘訣なのか、、ミニマリズム的な生活は好まないので、寂しくなっちゃった。淡白なのか拘りが強いのか、拘って淡白でありたい人の様な。ドロップウトしきれずにいるような。
良い所の出でなんらかの挫折があって、ドロップウトし、親父とは訣別。何があったのかは分からないけど、、結局その時培った教養や考え方で豊かに豊かに暮らせている、、いつから便所の清掃業を始めたのか、、？しれたらもっと、深みが出る、、、
近くに、金がないと幸せになれないと嘆く若者、飲み屋でプロ野球を見るしか楽しみが無さそうな親父、銭湯で相撲を眺める老人。その場に、その人達のフリをした偽物が現れているようだった。
「平等ってそういうものだっけ？」って台詞はめちゃくちゃキーな気がした。
海外から見た日本のおかしなところを観れるのかと思ったが、
海外の人が日本のPR映画を撮ったかのような、、、、美しさだった。
そうなんだけど、
「木漏れ日」など美しい言葉だって、美しい情景だって、美しい感受性だってあるのだから、取ってつけたように作り込まなくたって良い、、と思う。
黒澤明だってそう言ってた。
良かったんだけど、きゃなり、
今年見た映画の中でもきゃなり、
