タクヤ

PERFECT DAYSのタクヤのネタバレレビュー・内容・結末

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

【2024年6本目】
スマホのなかった頃の景色を思い出させてくれた。今は暇があったらスマホばかりに目を向けているが、なかった頃はぼーっと空を見上げたり、道行く人を眺めたり、買い食いを楽しんだり。ほかの人のことを何となく考える暇がなくなってしまった。
映画にも出てきたが、半泣きになっていた金髪の女の子、お酒を一緒に飲んだおじさん、何をしているか分からない道端のおじいさん、銭湯でいつもと違う様子を気に掛けるおじいさんたち、出逢う人一人一人に人生があり、その人たちがどんな人生を歩んできたのか、映画には映っていないシーンが気になる映画だった。
全体を通して、日常を違和感なく再現している役所広司の演技力あってこその映画だったと思った。感情の起伏による僅かな表情の違いが面白い。お金を渡すところや冒頭の子どものシーン、小さな芽を収集して育てている微笑み、一つ一つの演技が繊細だった。
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