同じ事の繰り返しで生活が単調になるのは人間らしくないなと感じて、ルーティーンは毛嫌いしているタイプだけど、
ここにルーティーンの美しさを見た。
一つ一つの動作・仕草のフェチ的な撮り方、何より役所広司の無言の芝居。カッコよく美しい。
老後は夢も活力もなくて変化が嫌になって、本当に余生を消費していくような感覚なんだろうと想像してやるせなくなったりもするけど、そんなことはないのだと思えた。
この映画の平山の生活のように、同じような毎日を過ごしていく中で、日常の中の小さな喜びを見つける。
時々変則的なイベントも起きるが、また元に戻る。
これでいいのだ、と言われている感じ。
等身大の人生讃歌。
トイレという切り口からの東京観光ムービーになっているのも新しくて面白かったな。
役所広司の職がトイレ清掃員とわかった瞬間に、どこのトイレが出てくるか想像がついて案の定全部出てきた。笑
