同じことの繰り返しの毎日。
そこに幸せを見出す力。
劇的な事件も出来事もなにも
起こらないが、それこそが
人生だし、日々の繰り返し
なんだと改めて感じる。
「足るを知る」とは言うけれほど、
それを実践しながら生活出来ている人は
果たして現代にどれほどいるのか。
私は少なくとも出来ていなかったし、
この映画を観たことですぐに
変われるとも思ってもいない。
ただ、ささやかな幸せを依り代にして
日々を"最低限"に生きる平山の
生活を垣間見て、いかに自分が
多くを求めていたかを実感する。
映画に刺激や非日常を求める人には
退屈に感じるかもしれない。
だけど、自分にごくごく小さな変化を
もたらしてくれるこの映画は、
一時の興奮ではない、特別な何かを
与えてくれた気がする。
役所広司の圧巻の演技力にも
ただただ脱帽。
役者・脚本・BGM・監督
どれをとっても素晴らしく、
大切にしたい映画になった。